基幹相談支援センターの業務には地域社会への啓発活動の一環で、支援機関や学校、家族会などに出向き講演を行うこともあります。今回はその業務についてお話します。
※この記事は筆者が感じたことをシンプルに記載しているので、普段の記事よりも簡潔な書き方になっていますので、ご了承ください。
今回の講演先はどこ?
今回の講演先は主に未就学児の親が対象の家族会で、当日は10名の方が集まってくれました。以前ケアプラザで行った講演を聞いてくださった方が、「自分たちのところでもお願いしたい」とオファーをくださったことがきっかけで、実現の運びとなりました。
この家族会の元となる団体は、ライフステージごとの家族会をはじめ、当事者の方の会や、週末の余暇活動の実施、居場所や交流の場を兼ねた軽食カフェの運営などを行っており、メディアでの紹介や行政等からの表彰歴もある団体で、子どもの支援を行っている支援者や機関であれば、一度は名前を聞いたことがある団体です。
筆者も名前は知っていましたが、これまでの業務で絡むことがなかったため、今回の講演が初めての関りとなりました。
講演会では何を話しているのか?
今回の講演では先方から下記の内容でオファーがあり、それに沿った内容でお話をしています。
その内容は
- 基幹相談支援センターについて
- どのような相談を受け付けているのか
- 児から者に変わる時にどのようなサービスが使えるのか
- 障害がない、若しくは軽い場合にどのようなサービスが使えるのか
というものでした。
我々が講演を依頼され説明の仕方を考え、それに沿った資料を作成する際、依頼側の属性に応じたものにすることを心がけています。
ここで言う属性とは
- 家族会や当事者会など福祉サービスをある程度は使ったことがある人
- ケアプラザのように障害サービスに馴染みが少ない専門職の人
- 支援学校の教師や障害福祉事業所の支援者のように、障害福祉サービスと深く関りがある人
- 福祉制度自体に馴染みのない一般の人(地域住民の方)
- 専門学校・大学の実習生
などがあげられます。
対象が専門的な知識を持っている人なら「専門的かつ詳細な説明」を、今回のようにそうではない人の場合は専門用語は極力使わず「イメージが持てる説明」をするようにしています。また、制度や役割の説明だけに終始せず、実際の支援事例をあげたりQ&A方式の対話型パートを組み込むなど、講演の進め方も工夫しています。
未就学の子どもがいる家族が求めていること
今回の講演会で参加者が求めていたのは
- 障害児の計画相談を使いたいけど、事業所の数が少ない。
- 親は常に子どもの将来や、自分たちの選択肢について不安を抱え迷っている。
- 誰かに相談したい、話を聞いて欲しい、できれば親の代わりに決めて欲しい。
- 目先のことで精一杯で、5年、10年先まで考える余裕がない。
というものでした。
端的に言うと「専門家の支援」を受けるというよりも、単純に「話を聞いて欲しい、選択肢を示してほしい」というのが本当のニーズということになります。
もう少し年齢が上がりますが、別の業務で高校生の子供がいる世帯向けにアンケートを取った際も、最も多かった要望が「すぐに(身近に)相談できる場所や人が欲しい」というものだったので、今回の講演の反応も踏まえると、未成年の子がいる親のニーズは共通なのかもしれません。
まとめ:それでも決めるのは親
今回の講演では障害のある子どもを育てている家族のリアルな声を聴けた良い機会となりました。特に子どもの将来や自分の選択肢について不安や迷いを抱えていることが分かったのは、今後の地域課題への取り組みを考えるうえで有益な材料となります。
ただ、子どもの将来や選択肢を自分たち相談員が親の代わりに決めることはできません。講演会で代表の方も仰っていましたが、それは親の役割です。
一方で、今は情報や選択肢が世の中に溢れていることから、それが親の判断を迷わせていることに繋がっている可能性もあるので、我々としてはその情報や選択肢を整理し、判断しやすいように手助けする必要があることを再確認出来ました。
児童の計画相談を担当している事業所の少なさ、情報過多による判断力の低下(迷い)、計画相談とは少し違う、身近な相談相手を求めるニーズなど既に表面化している課題と、基幹相談支援センターとして新たに考えていく必要がある課題を同時に把握した講演会でしたが、筆者としてはとても有意義な時間になりました。(その分、新しい課題が出てきて頭も痛いですが・・)
今後も地域から望まれれば、出来る限り出張講演に出向こうと思います。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました


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